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10月9日(日)大津祭りを見に行きました。JR大津駅の近くの天孫神社のお祭りです。 京都の祇園祭りや滋賀県のあちこちに残っている祭りと同様、曳山の巡行があるお祭りですが、ここの特徴は13基の山車すべてにからくり人形があって、巡行の途中あちらこちらで演じてくれることです。 くじ取らずで先頭を行くのは、西行桜狸山(さいぎょうざくらたぬきやま)。大津祭りの起源が江戸時代始めに鍛冶屋町の塩売治兵衛が狸の面をつけておもしろおかしく踊ったことに始まる、というので、狸さんが山車のてっぺんで祭日のお天気を守って行列の先導をしています。おかげで今年も抜けるような青空でした。 この山車のからくりは花の中から仙人が現れて西行法師と問答をします。 からくりが演じられるのは、軒先に御幣が出されているお家20数ケ所の前で、からくりのことを「所望(しょもう)」と言います。 郭巨山(かっきょやま)の謂れは、中国二十四孝の一人郭巨が家が貧しくて老母を養うのがやっとのところに子供が生まれたが、「子供はまた得られる。母は再び得ることはできない」と言って、郭巨と妻が子供を土中に埋めようとして穴を掘ったところ、黄金の釜が出てきたという故事にちなんでいます。 所望は、郭巨が鍬で穴を掘り、黄金の釜が出てくるところ。 月宮殿山(げっきゅうでんざん)は謡曲の月宮殿(鶴亀)に因んだもので、唐の皇帝が不老門に立って、美しく立派な前庭で春を祝う会を催された故事に因っています。 所望は、頭上に鶴と亀の冠をつけた男女の舞人が皇帝の前で舞うところ。 西王母山(せいおうぼざん)。崑崙山に住む西王母が天女と共に舞い降りて、君に桃の実を捧げ長寿を賀した。この桃は三千年に一個しか実らない貴重なものであったという故事に因んでいます。 所望は桃が二つに割れて、中から童子が生まれてきて鼓を打つ様子です。 湯立山(ゆたてやま)。天孫神社の湯立ての神事を模していて、山車の形は天孫神社の形に似せられています。 所望は、禰宜がお祓いをし、市殿が笹で湯を奉り、巫女が神楽を踊ります。この湯をかけられた者は、五穀成就、商売繁盛、病気平癒のご利益があるといわれ、巫女の動きは軽快でひょうきん、見物人も手拍子で盛り上がります。「おちゃんぽ山」という別名もあるそうで、巫女というより、”おかめさん”のようでした。 西宮蛭子山(にしのみやえびすやま)。所望はえびすさんが鯛を釣り上げるところで、商売繁盛を祈る、ズバリそのものです。 他にも、鯉の滝登り、牡丹に舞い踊る獅子、玉藻前の顔が狐に変化するのん、諸葛孔明が水を招き流れを作るのん、猩々が大杯で酒を飲むところ、神宮皇后が岩に弓で字を書くところ、紫式部が石山寺で執筆して御所車などが次々出てくるところ等々、いろいろなからくりを見ることができました。 精巧なからくりの技術と、豪華な山車の美術工芸品、江戸時代の文化水準の高さに感心してしまいました。もちろん、大津の町の豊かな財力にも。 午前中の着物は黒紋付の着流しだったけど、お昼からはガラッと雰囲気が変わって、色とりどりの長襦袢をはおっています。
by vivasan1
| 2005-10-15 04:39
| 近江の国
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